ドルコスト平均法

ドルコスト平均法

老後資金を貯めるためには、どの金融商品を選ぶかだけではなく、どのような買い方をするかも重要です。特に、値動きが大きい金融商品ほど、リスクを分散するような工夫が必要になります。今回は長期的な資産形成の手法として有名な「ドルコスト平均法」について解説します。ドルコスト平均法は、時間的に余裕がある場合の長期資産形成に向いている手法です。その具体的な購入方法、なぜ長期資産形成に向いているのかという理由についてまとめました。

ドルコスト平均法は、一定金額を一定期間ごとに投資することで、リスクの分散を図りながら利益を得ることを目的とした投資手法の一つです。価格が高いときは購入口数が少なくなり、価格が低いときは購入口数が多くなるため、一時的に価格が下落していても一定水準まで持ち直すと利益を上げることも期待できます。特に、ドルコスト平均法は値動きが大きく、値上がりと値下がりを繰り返しているような相場で強みを発揮するのが特徴です。他の投資手法に比べるとリスクが軽減でき、スタートタイミングの判断もあまりシビアになる必要はないため、思い立ったときからすぐに投資を始められます。日々の変動に一喜一憂することなく投資を続けられるドルコスト平均法について少しでも理解していただければと思います。

ドルコスト平均法のポイント

ドルコスト平均法のポイントは大きく4つあります。順番に整理して解説していきます。

価格上昇、下降、どちらの局面でもスタートできる

ドルコスト平均法は、投資するタイミングを分散できるため、スタートタイミングをあまりシビアに考えずに開始できる投資手法です。底値でスタートしたからといって運用成績が最大化するわけではないため、気軽に始めることが可能です。

購入単価を平準化できるので、高値づかみを回避できる

ドルコスト平均法の場合、購入金額を固定するため、価格が上昇している場合は購入口数が少なくなり、結果高値づかみが回避でき、逆に下降している場合は購入口数が多くなるため、購入単価の平準化が可能です。また、一括投資で高値づかみをした場合のように、値下がりの影響がダイレクトに響くリスクも回避可能です。

日々の価格変動に一喜一憂しないで投資を続けられる

購入する額を決めるということは、終わりのタイミングを検討するとき以外は、相場の動きをあまり細かく読む必要がないという事でもあります。そのため必要以上に相場に対して神経質にならずに済むのも特徴と言えます。また購入単価が平準化され、高値づかみを回避できるため、相場が大きく動いたからといって一喜一憂する必要がありません。

投資初期にまとまった資金を用意しなくても投資が始められる

投資を分散して継続するため、投資初期にまとまった自己資金を用意しなくても、毎月自分の家計に応じた金額を少しずつ投資できる点も、ドルコスト平均法のポイントです。「貯金があまりなくて大きな投資に回せない人」「毎月10,000円なら大丈夫な人」など、どちらのタイプの人でもドルコスト平均法は向いています。

 

資産形成の最大のメリットは「なるべく早く始めて、長期の運用を行う事」。です。もちろん、購入商品の選択も重要です。